いろいろなだしの取り方について。
Back to top1) 和風だし
だしを煮出して、すぐに使用しない場合は、氷水にあてるなどして急速冷却すると、風味が逃げにくくなる。
1.1) 昆布だし
完成するだし汁は約1000cc。
主に以下の用途に使用する。
- 煮物
- 炊き込みご飯
- 鍋物
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 昆布(だし用) | 15〜20g |
| 水 | 1000cc |
1.1.1) 水出し
- 分量の水に昆布を入れて、冷蔵庫で半日経過させる
1.1.2) 煮出し
- 鍋に分量の水を入れて、昆布を入れて30分〜1時間経過させる
- 鍋に加熱して、鍋底から小さな気泡が出始めたら(水温が約80℃になったら)火を止めて、昆布を取り出す
- 残ったアクを取り除く
1.2) 鰹1番だし
完成するだし汁は約800cc。主に以下の用途に使用する。
- 吸い物
- 味噌汁
- 茶碗蒸し
- そばつゆ
- うどんつゆ
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 鰹節(削り節) | 30g |
| 水 | 1000cc |
- 鍋に分量の水を入れて、沸騰させる
- 沸騰したら火を止める
- 鰹節を入れて、1〜2分間置く
- ざるに布またはぬらしたキッチンペーパーを敷いて、鍋のものを1分間こす
※こした鰹節は、絞るとえぐみが出るので絞らない。
1.3) 鰹2番だし
完成するだし汁は約440cc。主に以下の用途に使用する。
- 煮物
- 炊き込みご飯
- 鍋物
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 1番だしのだしがら | 約30g |
| 水 | 500cc |
| 追い鰹用の鰹節(削り節) | 5g |
- 鍋に分量の水と1番だしのだしがら入れて、沸騰させる
- 沸騰したら、弱火で3〜5分煮出す
- 火を止めて、追い鰹用の鰹節を入れて、1〜2分間置く
- ざるに布またはぬらしたキッチンペーパーを敷いて、鍋のものを1分間こす
- こしただしがらを軽く絞る
1.4) 鰹と昆布の合わせだし
完成するだし汁は約800cc。主に以下の用途に使用する。
- 煮物
- 鍋物
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 昆布(だし用) | 10g |
| 鰹節(削り節) | 20g |
| 水 | 1000cc |
- 鍋に分量の水を入れて、昆布を入れて30分〜1時間経過させる
- 鍋に加熱して、鍋底から小さな気泡が出始めたら(水温が約80℃になったら)火を止めて、昆布を取り出す
- 鍋を再び加熱して、沸騰したら火を止める
- 鰹節を入れて、2分間置く
- ざるに布またはぬらしたキッチンペーパーを敷いて、鍋のものを1分間こす
※鰹だしとしては1番だし相当なので、、1番だしと同様に絞らない。
1.5) いりこだし
主に以下の用途に使用する。
- 煮物
- 味噌汁
野菜系の煮物や味噌汁には合うが、魚の煮物などには、風味が競合するので合わない。
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 煮干し | 25g |
| 水 | 1000cc |
- 煮干しの頭とわたを取り除く
- 煮干しの臭みを飛ばしたい場合は、フライパンで3〜4分空炒りまたはラップをかけずに電子レンジで1分くらい加熱する
- 鍋に分量の水と煮干しを入れて、30分〜半日置く
- 鍋を加熱して、アクが出始めたら取り除く
- アクが出始めてから3〜5分経過したら火を止める
- ざるに布またはぬらしたキッチンペーパーを敷いて、鍋のものを開けてこす
1.6) しいたけのだし
鰹や昆布のだしと合わせて使用する。
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 干ししいたけ | 30g |
| 水 | 1000cc |
1.6.1) 水出し
- 干ししいたけのゴミやホコリを取り除く
- 分量の水に干ししいたけを入れて、冷蔵庫で半日経過させる
- ざるに布またはぬらしたキッチンペーパーを敷いて、開けてこす
1.6.2) 急ぐ場合
- 干ししいたけのゴミやホコリを取り除く
- 分量のぬるま湯に干ししいたけを入れる
- 容器にラップをして、電子レンジで約2分加熱する
- ざるに布またはぬらしたキッチンペーパーを敷いて、開けてこす
1.7) 大豆だし
主にとん汁などの汁物に使用するらしい。
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 乾燥大豆 | 100g |
| 水 | 500cc |
- 大豆を洗う
- 大豆を中火で軽く焦げ目が付くくらいに煎る
- 分量の水に煎った大豆を入れて、少々煮る
- 煮た後に冷めたら、冷蔵庫に入れて1日放置する
2) 和風以外のだし
中華か洋風かで、臭み取りに使用する野菜が異なる。
- 中華の場合
- 長ネギ(青い部分), ショウガ
- 洋風の場合
- タマネギ, セロリ, ブーケガルニ(パセリ, タイム, ローリエ, エストラゴンなど)
2.1) 鶏ガラスープ
完成するスープは約1000cc。
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 鶏ガラ | 1羽分 |
| 長ネギ | 青い部分を1本分 |
| ショウガ | 薄切り1〜2枚 |
| 日本酒 | 100cc |
鶏ガラは、半解凍状態のものを使用すると、作業しやすい。
アクを取り除く際に、浮いた油を残すとコクのあるスープに、油も取り除くとあっさりしたスープになる。
2.1.1) 通常の方法
- 流水で、鶏ガラに付いている汚れを取り除く
- 湯引きした後、再度鶏ガラに付いている汚れを取り除く
- 鍋にすべての材料を入れて、鶏ガラがかぶる程度まで水を入れる
- 鍋を強火で沸騰させる
- 沸騰させて浮き出てきたアクを取り除く
- 弱火にして、アクを取り除きながら3時間経過させる
- 弱火で煮ている最中に水分が減ってきたら、鶏ガラがかぶる程度まで水分を補給する
- ざるとキッチンペーパーで鍋のものをこす
2.1.2) 圧力鍋を使用する方法
- 鶏ガラの汚れ取りは、通常の方法と同様に実施する
- 圧力鍋にすべての材料を入れて、2000ccを目安に水を入れる
- 圧力鍋にフタをせずに、強火で沸騰させる
- 沸騰させて浮き出てきたアクを取り除く
- フタをして、15〜20分加圧する
- 火を止めて、圧力が下がるのを待つ
- フタを開けて、強めの中火で10分ほど加熱して、こもった臭みを取り除く
- ざるとキッチンペーパーで鍋のものをこす
2.1.3) シャトルシェフを使用する方法
- 鶏ガラの汚れ取りは、通常の方法と同様に実施する
- 鍋にすべての材料を入れて、鶏ガラがかぶる程度まで水を入れる
- 鍋を強火で沸騰させる
- 沸騰させて浮き出てきたアクを取り除く
- 弱火にして、アクを取り除きながら10分経過させる
- 鍋を保温容器に移して、2時間経過させる
- 2時間経過後、ざるとキッチンペーパーで鍋のものをこす
2.2) 牛骨スープ
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 牛骨 | 1kg |
| 長ネギ | 1本 |
| ショウガ | 2片 |
| セロリ | 2本 |
2.2.1) 通常の方法
- 牛骨を下茹でする
- 鍋に下茹でした牛骨と1000ccの水を入れて、強火で沸騰させる
- アクが浮いてきたら、都度取り除く
- 鍋が沸騰したら、中火にする
- 鍋に大きめに切った野菜を入れる
- 2時間かけて鍋を煮詰める
- 2時間経過後、ざるとキッチンペーパーで鍋のものをこす
2.2.2) 圧力鍋を使用する方法
- 牛骨を下茹でする
- 鍋に下茹でした牛骨と2000ccの水を入れて、強火で沸騰させる
- アクが浮いてきたら、都度取り除く
- 沸騰させて浮き出てきたアクを取り除く
- 圧力鍋に大きめに切った野菜を入れる
- フタをして、30分加圧する
- 火を止めて、圧力が下がるのを待つ
- フタを開けて、ざるとキッチンペーパーで鍋のものをこす
2.3) あさりだし
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| あさり | 適量 |
- あさりの表面を洗い、死んでいるものを取り除く
- 鍋にあさりを入れて、作成したいだしの濃度に合わせて水分を調整する ※最低線は、あさりがかぶるくらい。
- 鍋にフタをして、とろ火で30〜40分経過させる
- 火を止めて、ざるとキッチンペーパーで鍋のものをこす
2.4) 干し海老だし
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 干し海老 | 30g |
| 水 | 1000cc |
- 鍋に分量の水と干し海老を入れて、30分〜半日経過させる
- 鍋を中火で加熱する
- 鍋が沸騰したら弱火にする
- アクが出てきたら取り除き、10分程度経過させる
- 火を止めて、ざるとキッチンペーパーで鍋のものをこす
2.5) スルメだし
だし汁としてできあがるのは約400cc。スルメイカの足を使用すると良いだしが取れる。
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| スルメイカ(干物) | 30g |
| 水 | 1000cc |
- スルメイカを輪切りする方向で1cmの細切りにする
- スルメイカの足は1本ずつにバラす
- 鍋に分量の水とスルメイカを入れて、1時間経過させる
- 鍋を弱火で1時間加熱する
- 火を止めて、ざるとキッチンペーパーで鍋のものをこす
2.6) トマトだし
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| トマト | 適量 |
| 塩 | 適量 |
2.6.1) 火を使わない方法
- トマトのへたを取り、ざく切りにする
- トマトと塩をフードプロセッサーに入れ、トマトピューレを作る
- ボウルの上にざるとキッチンペーパーを置き、その中にトマトピューレを流し込む
- 半日以上待つ
2.6.2) 火を使う方法
- トマトのへたを取り、ざく切りにする
- トマトと水を1:2の比率で鍋に入れる
- 弱火で沸騰させる
- アクが出てきたら取り除き、5〜10分経過させる
- 火を止めて、ざるとキッチンペーパーで鍋のものをこす